はじめに
 
僕はブラインドサッカーのチームを応援していますが、『障害者に対しての優しさ温かみ』とか『障害者健常者の交じり合う社会』とかそういう福祉っぽいことを熱心に考えたことは一度もありません!!

全4回連載の最終回、ブラサカ見始めてまだ数ヶ月ですが、一旦自分の考えや想いをまとめました。怒られるかも((((;゚Д゚))))って思ったんですけど、遠慮してもしょうがないし、僕はただのサポーターで自由な立場なので思い切って書いてみました。

おそらく何年か見続けたら全然違う考え方になるのかもしれませんが、とりあえず今のところの結論はコレです。
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因みに日本のブラインドサッカーボールにはこのように書いてありますが......




※注意
第2~4回はあくまで「つい最近ブラインドサッカーを見始めた"僕"」個人の私見が大きく入ってきます。チーム関係者やサポーターの総意ではありません。また、ずっとブラサカを見続けてきたサポーターや関係者の方々、また視覚障害関係者から見ると、的外れな発言、事実齟齬、失礼な発言があるかもしれません。
特に今回は、全体を通して自分の考えを強く述べています。
表現は十分に気をつけさせていただきましたが、不快な思いをさせてしまった場合は申し訳ございません。




Ⅰ.アジア選手権敗退で感じた2つの悲しさ
 
僕が違和感を覚えたのは、9月。アジア選手権が終わった後でした。
このアジア選手権は、16年のリオパラリンピック予選を兼ねた大切な試合。まだ一度もパラリンピックに出場したことがない日本にとって、そして20年東京パラリンピックを控える上でも、過去最高に重要な大会でした。しかし、健闘むなしく、日本は負けてしまいました
出場枠だった1位と2位は中国とイランに取られました。日本は4位に終わり、またしても念願のパラリンピック出場を手に入れることはできませんでした

インターネット中継で見ていた僕も、めちゃくちゃ悔しかった。画面を通して選手や監督スタッフの無念さが伝わり、代表応援団infinityの懸命の応援をする気持ちが痛いほどわかって、でも現地に居ない自分。辛くて苦しかった。
それでも、辛くてもネット中継を最後まで見たのは、この悔しさや辛さから目を逸らさずに焼き付けて自分に出来ることから還元していこうと思ったから。
だから、翌日以降の試合後のスポーツメディアの解説記事や分析には全部目を向けて、自分の中で悔しい経験を未来へと昇華させよう。そう思っていました。

───────でも。
ふたを開けてみると、詳しい分析記事は殆ど無く、「目が見えないのにボール蹴っていて凄い!」「ブラインドの選手達のプレーに感動した!」というものばかり
中には、「試合では負けちゃったけど、試合以外のところでは素晴らしかったよ!チーム日本、勝利に値するよ!すばらしい!」という記事まで。
うーーーん、、、(´・ω・`)

普段見ているJリーグや日本代表のサッカー記事と全然違う雰囲気に、とても戸惑いました。いや、むしろ僕は、ニュースから感じる距離感が、寂しかった、悲しかったというべきか、、、(´・ω・`)
選手も運営もサポーターも、A代表に負けず劣らずの全力で戦った6日間。



Ⅱ.勝負の世界の矛盾と、僕が決めた応援スタンス
 
こういった報道に、キャプテンの落合選手は「もっと厳しいことを書いてください、そうして日本のブラサカが強くなるから」と発言したり、JBFA(日本ブラインドサッカー協会)の松崎事務局長もブラサカを見るまなざし。批判の起きにくい障がい者スポーツ界というタイトルで、三つの理由を用いて、健全な批判が起こらないことに疑問を呈しています。
① 障がい者に関係することがらは批判とは遠い距離にある
(中略)
批判すると、プレッシャー団体や当事者から、その当事者性を強みにした批判をされることが怖い。
障がいという概念自体、「あたたかさ」「やさしさ」と結びつきやすくみなされている。
といったことが要因でしょう。

② あまりブラインドサッカーのことを知らない
(中略)
ブラインドサッカーの取材歴は僕の記憶でも10年を超えて付き合いのある方は3,4名程度です。当然、その人たちも常にブラインドサッカーをウォッチしているわけではないです。
そういうなかで、①の観点を乗り越えて批判に踏み切ることは難しいのかな、と思います。

③ 世論の温度感
伝える側は当然、受け取る側を意識して発信しています。
メディアの人が「批判しない」とするならば、読者や視聴者がそう思っていないから、というのは当然の理由です。
つまり、メディアの人たちだけでなく、社会一般の考え方でも、ブラインドサッカーはまだまだ批判を想起するような対象ではない、という事実があるのだと思います。
(後略)

(引用元)ブラサカを見るまなざし。批判の起きにくい障がい者スポーツ界 URL:http://eigo85.hateblo.jp/entry/2015/11/21/064102
このブログを読んで、この三つの理由はまさに自分に当てはまることではないか、と愕然としました。
僕は子供の頃からスポーツ全般の観戦が大好きなのですが、障害者スポーツはあまり観てきませんでした。そもそも機会に恵まれなかったのもそうですが、根本的な理由は別なところにありました。

僕が障害者スポーツあまり見てこなかったのは、学校の道徳の障害に関する授業でやった、人と人とのあたたかみ~とかやさしさ~みたいなイメージと、スポーツの真剣勝負の世界がどうも繋がらなかったからです
確かに競技としてはとっても魅力的なんですけど、僕はスポーツ見るときにかなり熱くなっちゃうタイプなので、敵味方の選手一人ひとりに優しさとか持てないんです、、、笑
ひいきのチームが全然ダメだったときには選手達に「もっとしっかりしろ!」って思っちゃうし、相手選手が自分のチームのエースを削ってきたら「おい!てめぇ×××すぞ!(放送禁止用語)」と激怒するし、逆に試合に勝った時には相手選手の気持ちなんか考えず死ぬほど喜びたいんですよ。 そこに思いやりとか絶対無理、無理です。
((相手チームとバチバチで試合見たいんですよ、、、僕無理ですよ、、、))みたいな思いで倦厭していたんです。
それだけに、松崎さんのブログ記事は今までの考え方が思い切りひっくり返るような衝撃でした。もしかしたら、自分の様な存在が、大会後のやたら距離感のある反応を生んでしまったのではないか...。

さらに、追いうちをかけたのが、キャプテンの落合選手の著書、『日本の10番背負いました ブラインドサッカー日本代表・落合啓士 』に出てくる、次の文章でした。
日本社会の中で、ブラインドサッカーは徐々に認知されてきています。しかし、まだ福祉の要素が強く、「目の不自由な人たちがやるスポーツで・・・・・・」という取り上げられ方をされることもあります。今後はひとつのスポーツとして見られるように努力していきたい。国際大会は視覚障がい者しか出場できませんが、国内の大会には晴眼者や弱視者でもフィールドプレイヤーとして出場できます。決して、「福祉」ではないと私は考えています。'20年東京パラリンピックまでに、この辺りの認識も変わればいいなと思います。
(引用元)落合啓士『日本の10番背負いました ブラインドサッカー日本代表・落合啓士』(2015.株式会社講談社) P143 L5
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非行体験とか色々ぶっちゃけ過ぎだけどめちゃめちゃ面白いぞ!みんな買って読もう!
 
あらゆる障害者スポーツがあり、それぞれで競技と障害に関する考え方は大きく異なっています。だから、一概には言えないと思います。
でも、ブラサカの人達を見ていると、今までのような先入観を持たないで、もっと自由に見ていいんじゃないかと思い始めてきたんですよね。障害者だから~みたいな先入観や余計な気遣いをせず、自分が試合を観て感じたことを素直に表現していいんじゃないかなぁ.......と。


ただ、ブラサカ関係者みんながみんなこのように思っているわけではないとも思いました。そこでポイントになるのは、僕はナマーラ北海道のサポーターで、このチームを応援したいだけだから、応援の対象であるナマーラ北海道の選手達がどう思うかだと思ったんですね。

北海道の選手達は普段学校や会社をきっちりやって、休日にがっちりトレーニングして、めちゃめちゃ勝ちにこだわってしのぎを削っ ているわけですよ。第1回でインタビューした本間さんなんて、日本選手権の帰りの飛行機の中で両足がずっとつりっぱなしだったって、でもあんな過酷なフィールドで全力でプレーしたから当たり前だけどね~^^って言うんですよ。試合に勝つために本気で全力で取り組んでるんだなって思って。
だから、そうやって本気で頑張っている人たちに、"障害者スポーツだから"って理由で変に気を使う方がおかしいんじゃないかって思ったんですよね。

で、先日インタビューした時や、選手達と食事の席で話す機会があって、何人かに考えていたことを話してみたんです。
「応援するからには、良いプレーには拍手したいし、全然ダメで負けたら叱咤激励したい。プロとアマチュアの違いはあっても、健常者スポーツと障害者スポーツの違いでやり方を変える必要はないんじゃないかと思っていて。そういう応援でいいんじゃないかと思っているんだけど、どうだろう?」

って。そしたら、殆どみんな「それでいいです」って、なんなら寧ろ「俺はもっとこうだと思っていて~」みたいな熱い答えを返す選手もいて、あ、大丈夫そうだなって。

敷居は広くハードルは低く、肩肘張らずに、一人でも多くの人たちが輪に加わってもらいたい。
だから、僕がナマーラ北海道の試合を応援する時は、(Jリーグと比べて)プロとアマチュアの違いはあれど、健常者のサッカーと障害者サッカーの違いを持たず応援しようと。"ブラインドサッカーだってサッカーだ"と思って、応援しようと決めました。
 


Ⅲ.つまりナマーラ北海道を応援する人が増えれば解決(゚∀゚)笑
 
先の松崎さんのブログの話に戻るのですが、ここで指摘されていることって、サポーター(ブラサカを見る人)が増えれば良い方向に向かっていくものばかりだと思うんですよね。
ブラサカを見る人達が増えれば、「目が見えないのにボール蹴っててすごいねー」だけじゃなくて、「あの選手のボール捌きが凄い」「このチームの連携プレーがすごい」......という、いわば普通のサッカーと同じ見方をする人がもっと増えるんじゃないかなと。
(......いや、全然「ボール蹴っててすげー」って思う人が居ていいと思うんですよね。第1回で書いてますけど、僕も最初の入り口の時点ではそうだったんで。 でもブラサカを観て、ボール捌きや戦術などを評価する人達≒普通のサッカーと同じ見方をする人がもっと沢山居たっていいはずだ、という話です)

もっと深くブラサカを知りたいという人が増えれば、ブラサカを追う記者も増えて、健全な分析、健全な批判も増えていくのではないか。 日本代表の国際大会の"点"じゃなく、1年間通して"線"で見る人も増えるはず
何より、試合が終わった後に、選手や協会、サポーターやブラサカに関わる人達に変なもやもや感を与えてしまうようなことも無くなるんじゃないかなぁと思うんですよね(´・ω・`)

だから、東京五輪までの4年間、まずは国内リーグがもっと盛り上がればいいし、クラブチームを応援する人が増えればいいと僕は考えます。
南アフリカW杯でキャプテンの長谷部選手が「ほとんどの選手がJリーグでプレーしてるんで、足を運んで盛り上げてもらいたい」と発言したことは有名ですが、まんまこれに当てはまるんじゃないかなと思いました。


じゃあ僕には何が出来るか?と考えたときに、やっぱり北海道在住だし、
①ナマーラ北海道を応援すること
②ナマーラ北海道に興味を持ってくれる人を増やすこと
③北日本リーグをとことん楽しみ尽くすこと

に尽きるんじゃないかな?(・∀・)

ナマーラはまだまだ出来たばかりのひよっこで、10年以上の歴史があるブラサカチームの方々と比べるとやっぱりまだまだ歴史が浅いし、そもそも僕が全てにおいて浅い
でも逆に言えば、みんなでこれからを1から作っていくことが出来るんです。

何でもできるし、今まで誰もやってこなかったこともどんどん挑戦していきたいので、ぜひぜひ混ざってください!!好きなタイミング、好きな熱量で結構です!!(`・ω・´)
お待ちしていますm(_ _)m

まずは北日本リーグチャンピオンとして挑む3月末のクラブチャンピオンシップだああああああああああ
遠征資金のために貯金じゃあああああああああああ
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優勝に喜ぶみんな。尚この写真に僕はいない(´;ω;`)



おわりに
 
僕は、ただスポーツ観戦が大好きな、スポーツの応援が大好きな、ただそれだけの人です。

申し訳ありませんが、障害者支援~とか、サッカーを通じて健常者と障害者が~とか、そういう考えは殆ど持っていませんでした。ブラサカを見始めてちょっとは考えたこともあったけど、熱心に考えたりとかそういう経験は1回もありません。 ただ、ナマーラのチームに関わる人たちが好きだから、応援しているだけです。 これまでも、これからも。

なんでわざわざこういうことを言うかと言うと、僕はナマーラを応援する人を増やしたくて。ご自分で「障害者スポーツだから~」と無意識にハードルを上げてしまう人を作りたくないからです。
例えば、日本ブラインドサッカー協会には『ブラインドサッカーを通じて、視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること』というビジョンがありますが、それは日本協会が独自に掲げているもので、ブラサカというスポーツそのものが持っているものではありません(因みに他の国のブラサカ協会にはこういうビジョンは無いらしい)。即ち、これに賛同するもしないも、サポーターは自由。自由で平等です。

"障害について色々考えている人" "ブラサカをきっかけに色々考えるようになった人" "何にも考えないでただブラサカを楽しんでる人"、幅があっていいんじゃない?
だって、老若男女金持ち貧乏黒人白人黄色人右派左派障害者健常者......
あらゆる人達がごちゃごちゃ居て、それが試合の瞬間一つになって、それがサッカーの観客席でしょ?



ここから宣伝誘いです↓↓
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ナマーラの公式戦があるのは、1年間365日の中でたったの6日間。
面白いからブラインドサッカーの国内リーグのチームを応援しませんか?
面白くしたいので一緒にナマーラの応援、作っていきませんか?

もしよければ、足を運んでください。誰でもOK!飛び込み参加OK!
3月26・27日(土日)富士通スタジアム川崎、クラブチャンピオンシップでお待ちしています。


ナマーラ北海道の次の試合はココだ↓↓みんな来てねヾ(*´∀`*)ノ
KPMGブラインドサッカークラブチャンピオンシップ2016

日程:2016年3月26日(土)~27日(日)
会場:富士通スタジアム川崎(旧 川崎球場) (予定) 神奈川県川崎市川崎区富士見2-1-9 JR川崎駅から徒歩15分
出場:北日本、東日本、西日本ブロックで構成された国内リーグを勝ち抜いたクラブチーム
     海外からの招聘チーム

ブラインドサッカーの国内リーグ戦の年間優勝を決めるトーナメント決戦です!
ナマーラの応援に来てくれたら嬉しいけど、ふらっと見に来て、『自分の推しチーム』を見つけてくれたら一番嬉しいです(^ω^ ≡ ^ω^)
待ってるぜーーーーーーっと!

※僕も一応行く予定ですが、年度末なので行けなかったらごめんなさい←



おしまい
 
お付き合いいただきありがとうございました(・∀・)
「ハイハイ」で終わって欲しくないのでw、少しでも自分の時間をこのクソ生意気な若造に割いてやってもいいと思った方は、SNSなどに書き込んでくれると嬉しいです笑
僕の考え方も知らず知らずの内に偏っているはずなので、まずはみんながブラサカを見に行って、自分で一番良い落とし所考えたらいいんじゃない?




目次
  
なんと、書き始めると、伝えたいことが沢山ありすぎて1回じゃ収まりきりませんでした!笑
なので、全4回構成で掲載させていただきますm(_ _)m
年内には書ききりたい(大嘘)
1~3回までの内容があっての第4回なので、もしよければ他の話も読んでみてください。

第1回 ナマーラ北海道を応援してみたら、コンサドーレ札幌の元選手、サポーターが沢山居てなんか楽しい!って話。
第2回 日本選手権の帯同スタッフとして一緒に遠征。楽しすぎた結果、「今年の俺の思い出ベストテン」で見事1位に輝く。
第3回 北日本リーグで北海道初のブラインドサッカー公式戦。ホームゲームには異例の観客300人を動員!そして僕は太鼓を叩く。
第4回 ブラサカを見始めて数ヶ月の僕が感じたこと・考えたこと。そして試合応援への誘い! ←今ココ