「青森には3チームあるな、(ブランデュー)弘前と、ヴァンラーレ(八戸)と、ラインメール(青森)。やっぱりな、なんぼ南部だ津軽だは今この時代にやめようって言ってもな、どっかでちょっとは何かあると思うんだ。でもな、わぁは、津軽は一つでいいと思うんだ。バスケだって、出来たんだから」
「青森のクラブが勝っていくなら、合併だな」
試合の前日、弘前市内にあるサッカー好きのスポーツバーで、常連客からこんな話を聞きました。

『合併か、競争か────。』


街からそんな声まで聞こえてくるような、次々に周辺地域がJリーグ入り・JFL入りを果たす特異な環境。しかしそれこそが、ブランデュー弘前というクラブを語る時に欠かせない要素となり、かえってこのクラブの良さを際立たせているに違いないと、この旅を通じて確信しました。

旧津軽藩主の弘前城は街のシンボル



ということで、札幌からバスとフェリーと在来線を乗り継ぎまして。青森県弘前市まで行ってきました!
新しい物好きな県民性とあってか、弘前駅周辺は大きな商業施設や、オシャレな洋服店も並んでいました。中心街活性化の為に3年前に出来たばかりのショッピングモールと公共施設が入っている大規模施設"ヒロロ"はその象徴的な存在。
その一方、駅から15分ほど歩くと、旧津軽藩主の弘前城が構えていて、城下町の名残も残っています。北海道民が憧れるお城ヾ(。・_・。)シ!w
弘前の中心地域には現代的な中にも歴史の伺える街並みがあり、あ~なんか良いな~って、街を歩くだけでも楽しかったです。



さて、そんな街に12年に誕生したサッカーのクラブチームがブランデュー弘前FCです!
地元のサッカークラブ「リベロ津軽SC」の理事を務めていた黒部能史さん(現 弘前理事長)が、『NPO法人 弘前Jスポーツプロジェクト』を立ち上げ、トップチームを移行して新規チームとして発足。
12年に青森県リーグへ新規参入すると即優勝。13~14年には東北リーグ2部に所属し昇格、15年から東北リーグ1部に所属しています。
Jリーグを目指すクラブではあるのですが、一昔前に全国で流行っていた所謂「とにかく1年でも早くJリーグへ!」という考え方ではなく、時間をかけて中身や地盤を作りながら着実に発展していこうというスタイル。一応10年でJへ、と掲げてはいますが、黒部さんのあるインタビュー記事では「本当は50年60年と言いたいところなんですがね笑」ともおっしゃっていました。

しかし、そんなこのクラブの周りを取り巻く環境は中々に難しい。
同じ津軽地方にはラインメール青森(青森市)、南部にはヴァンラーレ八戸(八戸市)というクラブがあり、そのどちらもカデゴリが一つ上の全国リーグJFLに所属しています。記事冒頭の2チームはここですね(´・ω・`)
ヴァンラーレ八戸の成長っぷり、地域からの期待は前回のブログ記事を読んでいただけるとよくわかると思います。
そして同じ地域にあるラインメール青森。なんと、15年に全社枠から初めて挑んだ地決を勝ち抜き、一発でJFL昇格。同市内にある強豪の青森山田高校とも繋がりがあり、着実に力をつけています。今季のJFLではセカンドステージで首位(10月7日現在)に立つなど台風の目の活躍!サポーターも熱く、組織としてしっかりしていて、こういったブログなどから楽しそうな雰囲気も伝わってきます(・∀・)

サッカーで青森といえば欠かせない重要なポイント、青森県西部の『津軽』と東部の『南部』は歴史的に因縁がある!
また、同じ津軽でも廃藩置県とか諸々あった際に色々あったらしく、青森と弘前は一枚岩ではないらしい。。。(なんかまあこの辺はあんまり裏取ってないのでコメント欄がツッコミだらけになっても嫌だから、興味ある人は自分で調べてください←)
そういう訳で、地域間の盛り上がりの要素はありそうなのですが、当の2チームは別カデゴリ。JFLに上がるためには厳しい厳しい地域決勝を勝ち抜かなければならず、乗り越えたとしても全国リーグとなると、現状の弘前では資金力が足りず行き詰まってしまう事は目に見えています(´・ω・`)

更に言えば、津軽と南部を超えて合併した青森ワッツというバスケットボールクラブ(Bリーグ2部所属)もあり、、、。南部と津軽の両方で試合してるんだよね。それはそれでスゴイ!Σ(゚Д゚;)
また、隣県の秋田ではブラウブリッツ秋田、岩手にはグルージャ盛岡とJ3クラブが存在し、本当に全方位がJリーグ・JFLに取り囲まれているという状況((((;゚Д゚))))

冒頭のバーの件ですが、弘前としては時間をかけてクラブの良さを地元の人達に理解してもらおうという趣旨でやっているものの、周囲の環境とどうしても比べられる事が多いようで、それ故に運営が難しくなっている様に感じました。(いや、周囲のクラブは全く悪くないんだけどねw)



で、話を戻しまして。弘前に着いてから、その足で試合の前夜に開催されたクラブ主催の定期イベント「大人のサッカー交流会」に参加してきました。
早めに到着すると、続々と参加者が。男女合わせて20名くらいだったかな。普段からサッカーしている人もいたけど、殆どが運動普段あまりしない感じの人たちも居てスゴイ気が楽に(´∀`)笑
クラブスタッフの方の誘導の元、自己紹介に始まり、レクリエーション(ペナルティエリア内での鬼ごっこ!)でコミュニケーションを深め。超カンタン(運動神経ゼロな僕でも出来るレベル)なパス回しで身体を動かします。これが結構楽しい。学生時代のクラスの体育を思い出す(・∀・)
後半はウォーキングサッカーでゲーム。歩くだけ!ジャンプ禁止!女の子のゴールは2得点!などのルールの縛りがあるので、全員の実力が均等に。めっちゃ楽しくて白熱しました(・∀・)

雨が降っていたけどみんな笑顔で、帰る頃には「また次回!」と言い合っていました。「弘前にサッカーを通じてコミュニティを作ろう」というクラブ理念の元、着実にやっているんだなぁという印象を受けました。

で、次の日の試合に備えて、ホテルに帰って風呂入ってさっさと寝ました.......。



前置きが長くなりましたが、ここから観戦記です!

2016年9月18日(日)
サッカー地域 東北社会人リーグ1部

ブランデュー弘前FC(当時3位)
vs
FCガンジュ岩手(当時4位)

弘前市運動公園陸上競技場

弘前駅から、弘南鉄道に乗れば4分で運動公園前駅!そこから徒歩1分で会場着!
つまり街の中心部からわずか5分!アクセス良すぎだろwwwwwwww
キックオフ2時間前に到着すると、人の姿は疎ら。集客も500人程度だったかな。
人数は寂しかったですが...グッズやスタグルは豊富でした(・∀・)

20160918_021335786_iOS
今季からチームカラーをピンクに変更したとのこと。可愛いグッズばっかりで女性には堪らない!
しかもユニフォームやTシャツがスゴイのは男が着ると意外とかっこよくなることね。かっこいい!かわいい!それスゴイ!

飲食店も充実してました!これが地域リーグなのか!北海道と全然違うやんけ!
弘前市は火気の取り扱いに寛容とのことで、美味しいご飯が沢山ありました( ;∀;)
注文するとお兄さんがその場でシェイカーをシャカシャカして作ってくれるブランデューレモネード!
20160918_023014874_iOS
美味い( ´ρ` )

鴨肉の料理、パストラミ!
20160918_024439780_iOS
美味い( ´ρ` )

特に美味しかったのは30食限定の国産豚サガリ!!!
20160918_023031684_iOS

20160918_023438154_iOS

20160918_023732937111_iOS
超デカイ美味い最高( ´ρ` )

美味しいメニューばっかりなのに、全体的に値段は安め。これ調子に乗って食べてると腹パンパンになるなって感じ( ;∀;)サイコー
20160918_023255337_iOS

20160918_023247733_iOS

20160918_030508670_iOS
お祭りかな?
これは運営めっちゃ頑張ってますわ。
(確信)


そして、気になるスタジアムの中は、、、!
20160918_024707159_iOS
大変眺めがよろしいです!
陸上トラックがありますが、気にならないくらいめっちゃ近かった。(当社厚別競技場比)

応援席から見るとこんな感じ。角度があるから見やすい。
20160918_024612489_iOS

20160918_025810582_iOS
のんびり横になっても最高だぞ!←


試合開始前になってくると徐々に人が増えてきまして。サポーターの皆さんへ札幌から持ってきた白い恋人を配布(`・ω・´)スポンサーなので
この日初めてあった人達に「ブランデューを応援するために札幌からやってきました!」と言ったところ普通に引かれたよね

それから、これはある種地域リーグあるあるかもしれませんが(´∀`)
スタジアムDJによる選手紹介をベンチ外の選手がやっていたり。。。
時系列少し先になるけど、ハーフタイム中に選手が観客席で声を張り上げて物販をしていたり。。。
試合後にお客さんの送り迎えをしていたり。。。
選手も試合運営に関わり、多岐にわたって活躍していました。アットホームな雰囲気で、とっても良かったです(´∀`)

試合開始直前。
ベンチから近いので、試合前の円陣の声がめっちゃ聞こえる。これは熱い。


そして試合開始です。あ、試合の振り返りはあっさり終わります←
弘前は繋いでボールを前に運んでいくスタイル。前線からプレスをかけて岩手の選手の選択肢を奪っていきます。一方の岩手は前半足が動いていなくて、この日の狙いだった弘前DFの裏へのパスも精度が悪い。
そうこうしているうちに前半18分に弘前先制!

ただ、そこから試合のスコアが硬直してしまった。弘前は攻め込むもシュートを決めきれず。岩手がチャンスらしいシーンを殆ど作れていなかっただけに、弘前が良いサッカーしていただけに、ここで決めきれないのが痛かった。
結局前半1-0で終了。

応援席が少数精鋭で寂しかったので、せめて少しでも迫力が出れば、選手の後押しになれば、、、ということで。
コールリーダーにお願いして、後半はチアリーダーの女の子たちを応援席に勧誘。 │ω・)づ オイデ
すると...
地元のサッカー少年団の男の子達が食いついたので更に勧誘。
したっけなまら増えた⊂(。・_・。)⊃

でもめっちゃ恥ずかしがり屋で!もじもじしてて、手叩くのとか恥ずかしい、声出すの恥ずかしい、お前やれよ、お前やれよの連続で、東北っ子って感じw

一方で女の子たちは凄かった。中学生のお姉ちゃんが、年下のチアの子達に「チアが笑顔じゃなきゃダメなんだからね!」「もっと声出すよ!」って言ってて、女が強い!さすが東北!なお北海道も←)って思ったww
最後の方は子供たちもみんなでっかい声でコールしていて、子供たち呼んでよかったな~って思った(´∀`)

そんな感じで応援席を盛り立てていくと、嬉しいことが。子供たちを応援に乗せてたんで見てなかったんだけど、後半32分に同点ゴールを決められ1-1にされてしまいます。しかし、、、
その僅か2分後、後半34分。応援席の目の前で。
CKから、選手兼任監督によるヘディングシュート(体勢を崩しながらよく決めた!)が岩手ゴールに突き刺さる!
すると。
ゴールを決めた選手がそのままこっちに向かって走ってきてくれた!応援席の前に集まって喜ぶ選手、ベンチ、スタッフ!そしてサポーター!
去年までサポーターを煽る選手が移籍しちゃってから、あまりサポに来てくれる事が減っていたらしい。ほんの少しだけ、伝わっている気がして、こういう光景を見れた事が素直に嬉しかった!
マジで熱かった。感動した。


「いやー、とっても良い光景でした。よし!このまま試合終了だな!(`・ω・´)」って言ったら最高だったんだけど......。
もうだいぶ褒めたからここから苦言タイムでいいよね?(´・ω・`)
同点ゴールから5分後、後半39分に再び岩手に決められ、2-2の同点になりました。ここまでは別にいいんです(良くないけどw)。ええい、こうなりゃ点の取り合いだ!行くぞおおおおって俺は思ったんですよ。そしたらね。

ここから、明らかに展開がスローペースになり。全然走りきらない、煮え切らない。ふわっとしたプレーの連続で、最後の大事な大事な10分間があっさりと過ぎ去って、そのままなんとな~く試合終了。2-2の痛み分け。


(゚Д゚)

いや、リアルにこんな顔したわ。


この試合、リーグ戦首位のコバルトーレ女川との優勝戦線に生き残りをかけた、めちゃくちゃ大事な試合だったんですよ。双方にとってね。勝てばギリギリ生き残る。負けか引き分けなら今シーズンが終了してしまう。そんな試合だった訳です。

お前らそれでいいのか!!!
サッカー選手として、わざわざ弘前までサッカーしに来てて、この1年それでいいのか!!!

もうなんか、僕自身、悲しいやら失望したやら、でも最後の最後で選手に発奮かけられるほどの応援席を作れなかった自分が悔しくて、もうスゴイ辛かった。
そしたら、試合後、選手が応援席の前までやってきて挨拶する直前、監督が選手たちに向かって「最後までやりきれよ!」と激怒していました。それで溜飲を下げてる自分もなんなんだよダせぇな、と今なら思うのですが、この時はそんな感じで。

結果は引き分けだけど、勝利を掴み取る気満々でやってきたので、帰り道の足取りはとても重かったです。




試合後の写真を1枚も撮ってなかったので、試合前のアップの様子。



で、帰り道。
友人と2人で、この試合の事や、ブランデューの事について語り合いまして。多分合わせたら1時間以上話したんだけど全然尽きることがなくて。夜は夜で弘前サポの方々と飲む機会があったので、腹割って色々とお話させてもらいました。こっちは4時間半くらい?ww いやー濃かった。
これ以上書くとめっちゃ長くなっちゃうので、話の内容や試合の感想総括については次回の『弘前サポさんへ編』で詳しく書きたいと思います。

今回の遠征を通じて感じたのは、弘前のスタッフはしっかりとした理念と信念を持ってクラブ運営をしているなということ。
HPに記載されているクラブ運営趣旨の文には、こう書いてあります。
スポーツは、夢や希望、感動だけではなく、老若男女問わず良質のコミュニケーションをももたらしてくれます。それが、やがては地域コミュニティの絆となり、地域社会にも活力を与えてくれます。そして、地域のアイデンティティの醸成へとつながります。我々は、このような力を持つスポーツが充実すれば、弘前をはじめとする津軽がますます幸せな地域になると考えます。
(引用元;ブランデュー弘前公式HP-クラブ概要http://www.blancdieu-hirosaki.com/clubgaiyou/)
カデゴリーは東北1部ですが、全国リーグではない分、数少ない資金をある程度街に対して投資することが出来ます。大人のサッカー交流会もそうですが、試合会場で出店ブースの方々同士の繋がり、スタグルを食べながら膝を付け合わせておしゃべりをするサポーター達の姿などを見ると、これこそブランデューが弘前の街で表現したいことのひとつなのかなと。サッカーを通じたコミュニティづくり、コミュニケーションづくりを積極的に行い、地域を愛するチームに作り上げていこうという考え方。
自分たちのホームタウンを大切にして、長期プランで発展していこうというブレない姿勢を感じることが出来ました。
(ただ、クラブ趣旨の「弘前の街に活力をもたらす事が目的で、サッカー(スポーツ)はその手段」という所は、「それはどこまで本音なのかな?(ニッコリ」と思ったんですが←)

フットボール批評issue13にて、弘前の黒部理事長が、過去に青森と合併話があったことを明かし、自分たちのホームスタジアムで青森がJFLホームゲームを開催した事に対して強い不快感を述べています。
青森と八戸のダービーが本筋の記事で、たった数文のコメントでしたが、僕はあの言葉に弘前陣営の強い信念を感じました。自分たちは自分たちで、アイデンティティを持って運営していこう、という考えなのだろうなと。
立派なホームページがあったり、試合の際には色んなイベントを催したり、試合がない日も工夫を凝らした楽しめる企画が様々あったり、サポーターズクラブがあったり、プロパーの社員として複数名雇用したりとかね。まだ5年目の、地域リーグのクラブなのにここまでいってるのかよと。このスタッフ達なら大丈夫だな、なんなら羨ましいな、と思ってしまうくらいでした。

サッカーを知っている日本人は多いけれど、サッカークラブを知っている日本人はまだまだ少ない。それ故にサッカークラブは地域のサッカー好きから、もっと強く、もっと早く、と求められがち。でも弘前には冷静に全国の色んなクラブの例を見て、着実に一歩ずつ進もうとする姿勢をこれからも続けていってほしいなと思いました。


ただ一方で、だからこそもっと・・・!と思う事が多々あったし、変に遠慮してもしょうがないので、その辺については次回ゴリゴリ書きますね。褒めるとこは褒めたし。(ニッコリ

では最後に、弘前で食べた美味しいものの写真をお口直しとして掲載して終わりにします(  ˆpˆ  )

20160918_064207000_iOS
20160918_063924000_iOS
明石焼き屋さんで食べた晩酌セットは明石焼き8個+たこ焼き2個+サッポロビール1杯で1000円だったぞ!コスパも味も最高だったぞ!

20160920_000923000_iOS
20160918_130142321_iOS
居酒屋さんで食べた名物イカメンチ最高だったぞ!


つづく。

⇒「弘前サポさんへ、感じたこと考えたこと。~「偉そうに、どの口が言ってんだ!」って言われそう( ;∀;)~」編」


あとがき:弘前在住のコンサドーレサポーターのFさん、本当に本当にありがとうございました!!!おかげ様で、弘前に居たのにコンサの試合を楽しむことが出来ました(`;ω;´) そして何より、ご馳走様でした!!